健康コラム

新型コロナウイルス感染症とがん検診

新型コロナウイルス感染症について

一般的に、ウイルス感染症が終息するには、集団の7割が抗体を持つことが必要と言われています(いや4割でいい、2割でもいいという諸説もあります)。

つまり、2~7割の方が感染し抗体を獲得するか、新たに開発されたワクチンを接種し抗体を確立するか、です。それまでは、大なり小なりウイルスとの戦いが続きます。

経済活動をしながら、感染をまん延させないために、「新型コロナウイルス感染症」について、まとめてみました。

症状

  1. 感染してから、約5日間の症状のない期間を経て(最短1日~最長14日間)、
  2. かぜ症状(発熱・咳・のどの痛み・鼻汁など)や、倦怠感が出現し、
  3. 一部では、味覚・嗅覚障害、嘔吐・下痢などの消化器症状を呈することもあり、
  4. それらの症状が比較的長く、約7日間持続します。
     発熱はそれほど高くない(70~80%は38℃以下、39℃以上は数%)。
     かぜやインフルエンザ・急性胃腸炎(ノロウイルスなど)では、発症から数日で改善傾向になるのが一般的ですが、それらより長く経過します。
  5. その後、約80%の人は、自然に軽快して治癒します。約20%の人が重症化します。
  6. 致死率は、平均1%ですが、年代によって大きく異なり、50歳代以下で0.06%、60歳代以上で5.7%(80歳代以上では15%)です(2020年11月時点)。
  7. 感染した人が、周りの人にうつしてしまう可能性がある期間は、発症数日前から発症後7日程度。家庭内感染のリスクには、寝室の共有と、15分以上の会話が挙げられています。県外移動した後や長時間の会食に参加した際には、2週間程度、会話は短めに、また一人で就寝すると良いかもしれません。

検査

PCR検査は、感染している人が「陽性」と出るのが9割程度と精度の高い検査ですが、10人に1人は陰性と誤診断されますし、ウイルス量の少ない感染初期は陰性となります。

また、約4割の感染者は無症状とも言われており、自身が、自覚症状のない間に、ウイルスを拡散させている可能性があります。

そこで、厚生労働省の、新型コロナウイルスの感染リスクが高まる「五つの場面」を避け、手洗い・うがい、十分な睡眠と栄養で抵抗力をつけて下さい。

特に、身の回りに、病気を持っている人や高齢者がいる場合は、注意が必要です。

がん検診について

新型コロナウイルス感染が拡大するなか、健診中止と、病院への「受診控え」により、新潟市のがん検診受診者数が、前年同期の3割弱と減少しています。

また、外出を控え在宅時間が増えることによって、運動機能が衰えたり、ついつい間食が増えたりしてはいないでしょうか。

科学的根拠に基づくがん予防

「非喫煙、節酒、塩蔵品を控えた食生活、活発な身体活動、体形の維持(適正なBMI値)」…この5つの健康習慣を実践する人は、0または1つ実践する人に比べ、がんになるリスクが半分になることが示されています。

節酒とは

アルコール量23g程度です。日本酒なら1合、ビールなら大瓶(633ml)1本、焼酎なら原液で1合の3分の2、ウィスキー・ブランデーならダブル1杯、ワインならボトル3分の1程度となります。

食生活を見直すとは

減塩、野菜や果物を取る、熱い飲み物や食べ物は少し冷まして飲みましょう。

また、がんの危険因子に「感染」もあります。一度は、肝炎ウイルスやピロリ菌の検査を受けましょう。

検診受診率

早期発見・早期治療を目標に、国は「がん検診受診率50%以上」を目標に掲げていますが、新潟市の受診率は、30~40%です。

がんは、我が国の死因第1位であり、2人に1人が「がん」になり、3人に1人が「がん」で亡くなっています。がん検診の費用は、多くを公費で負担していますし、お勤めの職場でも検診している場合もあります。

こういう時節だからこそ、がん検診を受けてみませんか?

この記事を書きました
藤田 七恵ふじた ななえ
新潟臨港病院内科
内科/呼吸器内科
藤田 七恵
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