健康コラム

関節リウマチは「リウマチ専門医」に診てもらおう!

関節リウマチとは?

関節リウマチは有病率が人口の0.5%程度(200人に1人)と言われており、いわゆる「ありふれた」病気の一つです。実際、知人にリウマチの方がいらっしゃるという方も、多いのではないでしょうか。

人の体には「免疫」というシステムがあり、体の中にバイ菌などの「異物」が侵入すると、このシステムが反応して血液中のリンパ球という細胞が「抗体」という、いわばバイ菌をやっつけるミサイルのようなものを産生して体を守ります。この免疫システムに異常が起きて、自分の体を攻撃してしまう「自己抗体」が産生され、いろいろな臓器に障害を来たす病気の総称が「膠こう原げん病びょう」です。関節リウマチは膠原病の中でもダントツで患者数の多い病気で、自分の「関節」を攻撃する自己抗体が産生され、関節の腫れや痛み、変形をきたします。

関節リウマチの診断

関節リウマチで見られる自己抗体に「リウマトイド因子(RF)」と「抗CCP抗体」があります。リウマトイド因子はリウマチ以外の膠原病や全く健康な人でも陽性になることがありますが、抗CCP抗体が陽性の場合は、かなりの確率でリウマチと診断できるとされています。しかし「関節リウマチの分類基準(表1)」を見ていただくとお分かりの通り、リウマチと診断するには自己抗体の有る無しだけではなく、患者さんの関節の腫れや痛みの場所や数、採血検査での炎症反応なども見た上で、総合的に判断します。この「診断」が実は難しく、そんな時こそ経験豊富な「リウマチ専門医」の出番です。

表1.関節リウマチの分類基準(ACR/EULAR 2010年、一部改変)

関節リウマチの治療

リウマチの薬物治療は4本立てです(表2)。

表2.関節リウマチの薬物治療

「痛み止め」は文字通り「痛みを止める」だけで、リウマチをよくする効果はありません。抗リウマチ薬が効くまでのつなぎとして使用し、症状が改善したら減量~中止を目指します。

「抗リウマチ薬」は痛み止めのような即効性はありませんが、長期的にリウマチの異常な免疫を抑える効果を持つ、最も重要な治療薬です。現在国内では10種類を超える抗リウマチ薬が使用可能ですが、個々の患者さんの病状や合併症などに合わせて適切な薬剤を選ぶのは「リウマチ専門医」の得意技です。また、薬剤ごとの副作用に精通し、対処できるのも「リウマチ専門医」の強みです。

3つ目の「ステロイド」は膠原病で広く用いられる薬で、強力な抗炎症作用と即効性があるので関節リウマチでも治療初期に少量使用することがありますが、長期的にはいろいろな副作用があるため、症状が落ち着いてきたら減量〜中止を目指します。

最後に「生物学的製剤」ですが、ここ15年くらいの間に出てきた新しい薬で、点滴もしくは自己注射製剤です。関節の腫れや痛みのもとになる「炎症性サイトカイン」を直接抑えて腫れや痛みを取り、非常に良く効きますが、値段が高く、免疫抑制などの副作用も強いので、経験豊富な「リウマチ専門医」と患者さんの間でよく相談した上で、適切に安全に使用することが望ましいです。

リウマチ専門医の役割

関節リウマチの診断から始まり、患者さんそれぞれに合った治療薬の選択と病気のコントロール、そして副作用の管理まで、一括してカバーできるのが「リウマチ専門医」です。

私は、日本リウマチ学会認定専門医として20年近く診療してきた豊富な経験を基に、4月より新潟臨港病院で毎週月曜と水曜の午前、新潟万代病院では毎週金曜の午後に、それぞれ外来診療をしております。

皆様のお役に立てることを目指して頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします!

この記事を書きました
和田 庸子わだ ようこ
新潟臨港病院内科
内科/リウマチ科/膠原病
和田 庸子
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