睡眠センター

診療科・部門

特徴

当院では従来より睡眠時無呼吸症候群の検査・治療に積極的に取り組んでまいりました。ナルコレプシーなど「過眠症」の検査や治療にも力を注ぐため、院内独立部門として「睡眠センター」を2023年4月に開設いたしました。

当院は日本睡眠学会の認定施設となっており、学会の基準を満たす環境下で1泊2日の睡眠ポリグラフ検査(PSG)ならびに反復睡眠潜時検査(MSLT)を実施しています。

なお、睡眠センターでの外来診療は予約制となっています。

睡眠障害(疾患と治療、検査)

疾患と治療

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

睡眠時無呼吸症候群とは睡眠中に断続的に呼吸が止まる病気です。いびき・起床時の頭痛、日中の眠気や倦怠感、夜間頻尿などの症状のある方、高血圧や糖尿病などのコントロールが不十分な方は適切な検査をおすすめします。

検査の結果、睡眠時無呼吸症候群と診断された方は、結果に応じてシーパップ(CPAP=鼻マスク式陽圧呼吸器)、あるいはマウスピ-ス治療、耳鼻科的治療を行うことになります。

治療安定後のフォローは、身近な診療所(かかりつけ医)との連携を大切にしています。

過眠症

十分な睡眠時間をとっても日常生活に支障を来たすことが続いたり繰り返される場合は相談・受診をおすすめします。

治療は薬物療法や生活指導となります。

ナルコレプシー
日中に突然強い眠気が出現して、眠り込んでしまう病気です。試験中や会議中などの大切な場面でも眠ってしまい、本人はそれに気づかないこともあります。
特発性過眠症
ナルコレプシー同様、日中の過剰な眠気と居眠りが生じます。居眠りは1時間以上と比較的長く、目が覚めた際のすっきり感が乏しいことが特徴です。
睡眠不足症候群
慢性的な睡眠不足により過眠症に似た症状が生じることがあります。その方に適した睡眠時間を探る必要があります。
クライネレビン症候群(反復過眠症)
昼夜を問わず、十数時間も眠り続けるような状況が数日から数週間続きます。また、このような状態が年に複数回出現します。症状が起こる時期に食欲や性欲の亢進、認知・行動障害がみられることも特徴です。
こちらもご覧ください

TeNY テレビ新潟 「医療の広場」WEB版 ~ 日中の強い眠気は要注意!「過眠症」

PSG検査

睡眠ポリグラフ検査(PSG)とは

目的
治療方針の決定、および他の類縁疾患の鑑別

脳波、呼吸の状態、心電図、筋電図、いびき音など10以上の項目からなる複雑な検査です。脳波をとるため、頭部にネットを被っていただき、胸部や腹部にベルトを付けていただきます。その他、手や足に電極がつきます。

いびきをかく方が多いことや、睡眠環境を整える必要があるため、個室を使います。

検査・入院の流れ

  1. 入院当日は15時までに入院受付を済ませて下さい。6階内科病棟にご案内いたします。
  2. 病棟オリエンテーションがあります。
  3. 19時くらいから睡眠ポリグラフ検査装置の装着が始まり、21時くらいに就寝となります。場所が変わると寝付けない方、睡眠剤を常用している方は前もってご相談ください。
  4. 起床した時点で検査終了となります。ただし、検査時間が4時間に満たない場合はもう少し寝ていただきます。
  5. 翌朝、9時半くらいに帰宅可能です。都合により早い退院を希望される方は事前にご相談ください。

既にシーパップ(CPAP=鼻マスク式陽圧呼吸器)治療やマウスピ-ス治療を受けている方は、入院当日にご使用中の器具をご持参ください。

MSLT検査

反復睡眠潜時検査(MSLT)とは

目的
過度の日中の眠気を引き起こすような疾患(ナルコレプシーなど)である過眠症の精査と治療方針の決定。

検査・入院の流れ

  1. 睡眠状態の確認のためMSLT前夜に睡眠ポリグラフ検査を行いますので、15時までに入院受付を済ませてください。6階内科病棟にご案内いたします。
  2. 19時くらいより睡眠ポリグラフ検査装着が始まり、翌朝6~7時辺りに起床していただきます(睡眠時間6時間以上必要)。
  3. 病棟で朝食を摂ってもらった後、身じたくを整え、睡眠センターに移動していただきます。
  4. 睡眠センターにて脳波、筋電図、心電図を装着し、朝9時から17時まで2時間おきに最大計5回検査を実施します。
  5. 最大計5回終了後、電極外しなどがありますので18時頃帰宅となります。
注意事項
  1. カフェインを含む飲み物・食べ物(コーヒー・お茶・コーラ・エナジードリンク・チョコレートなど)の飲食、過度な運動、太陽光などの高照度を浴びる事、居眠り、喫煙は検査に影響しますので、終日ご遠慮ください。
  2. 院外には出ないでください。
  3. MSLT検査30分前より、テレビ・携帯など覚醒を促す行動はしないでください。
  4. 睡眠薬を処方されている方、内服されている方は医師にご相談下さい。場合によっては、検査2週間前より断薬していただくこともあります。

覚醒維持検査(MWT)

目的

自動車、バス、電車、新幹線、飛行機などの運転適性や、眠気に対する治療効果の判定をするために行います。例えば、睡眠時無呼吸症候群のCPAP治療後やナルコレプシー、特発性過眠症などの薬物療法などの薬物治療後において覚醒を維持する能力が分かります。

検査内容・流れ

  1. 検査当日の朝は6時~7時半までに起床してください(検査開始1時間半~3時間前までに起床)
  2. 朝食は8時までに済ませてください(検査開始1時間前までに食べる)
  3. 8時35分までに当院睡眠センターまでお越しください
    脳波、筋電図、心電図を装着し、朝9時から15時まで約2時間おきに4回検査を実施します。
  4. 昼食は各自ご用意ください(当院の売店でも購入できます)
  5. 検査自体は数分~40分程度で終了します(次の検査まで休み時間)。
  6. 4回終了後、電極外しなどがありますので16時半頃帰宅となります。
  • 検査当日の朝食・昼食はカフェイン抜きのものにしてください
  • 睡眠環境を整える必要があるため、覚醒維持検査(MWT)では遮光・防音の個室を使います。
  • 当院は日本睡眠学会の認定施設になっており、検査の個室は日本睡眠学会の推奨する要件を満たしています。
注意事項
  • 下記は検査に影響しますので、終日ご遠慮下さい。
    1. カフェインを含む飲み物・食べ物(コーヒー・お茶・コーラ・エナジードリンク・チョコレートなど)の飲食
    2. テレビ・携帯電話・PCなど視聴する
    3. 過度な運動
    4. 太陽光などの高照度を浴びる事
    5. 居眠り
  • 院外には出ないで下さい
  • 睡眠薬を処方されている方、内服されている方は医師にご相談下さい。場合によっては、検査2週間前より断薬して頂く事もあります。

睡眠センター 担当医師

医師紹介詳細は各診療科のページをご覧ください。

内科

  • 坂井 邦彦
  • 筒井 奈々子
  • 窪田 由希子
  • 筒井 裕一

歯科口腔外科

  • 中川 綾